WBC準決勝 プエルトリコ戦

日本にとっては平日の午前に開催となったWBCのプエルトリコ戦。
前評判の高くなかったプエルトリコだけに、勝てるのではないかという楽観が試合前からあったが、実際は、ベネズエラやアメリカがいる激戦区を勝ち上がってきただけに、投打ともにバランスがとれた強いチームだった。

わずか1試合ですべてが決まるトーナメントだけに、わずかなほころびが敗因となる。あえて挙げるとすれば、先発前田の立ち上がりの制球難、四番阿部の不振、高めに浮いていた能見のコントロール、そして、まだ物議を醸し続けている8回のダブルスチール失敗である。
8回のミスは、全体的に低調だった打線の湿りが生み出したミスであり、敗色濃厚の試合で、ギャンブルに賭けて失敗したということである。どちらかと言えば、7回までの打撃不振が敗因であり、ダブルスチール失敗を直接の敗因と断定することはできない。
台湾戦では9回の鳥谷盗塁というギャンブルが当たり、プエルトリコ戦ではそのギャンブルが外れた、というだけのことだ。

8回のダブルスチール失敗を細かく見ていくと、投手はモーションが大きいが、捕手は屈指の強肩、という状況で、2人の走者は走力は普通。そして、走者2人は、別チームの所属で阿吽の連携は期待できない。しかし、打者は阿部で、1ヒットで同点に追いつくためには、ランナーを2、3塁にしておきたい。四番阿部、五番坂本の長打に期待するか、ダブルスチールをするか。
ここで追いつけなければ敗色濃厚な試合で、監督は、ダブルスチールがいけそうならいってもいい、というグリーンライトと呼ばれる策を選んだ。異常な緊迫感の伴い雰囲気の中で。

仮に走者がアライバのように長年同一チームで互いを知り尽くした2人であればうまくいったかもしれないが、全く別チームの2人に求めるのは酷だった。特に内川は、優勝争いに参加できない横浜で長年プレーしてきただけに、緊迫感の中で細かいプレーをする環境におかれた経験が乏しかった。絶対にセーフにならなければならない、という焦りもある。
そうした様々な要因があの結果を生んだ。タイムリーが続く確率が3割×3割の約1割だったとして、あの場面でダブルスチールが成功する確率はそれ以上だったか以下だったか。
いずれにせよ、極めて低い成功率に挑むことになったのだ。四番、五番に任せて失敗したならここまで批判を受けなかっただろうが、ダブルスチールを試みたがために、批判を受けることになった。
状況を分析していけば、打たせて失敗した結果と大差ない。だから、あのダブルスチール失敗を責めることは誰にもできないのだ。

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